鈴まろの備忘録

日々感じたことなどを綴るブログです

祖母のたられば

 私が小学生の頃の話ですが、祖父は時期になると猟犬を連れて鴨狩りに出掛けていました。また違う日には、鯉釣りの仕掛けを作り、釣りに出掛けていました。そして釣ってきた鯉をさばいて『鯉こく』を作る祖父をじっと見ていた記憶があります。とても活動的だった祖父は、バイクに乗っていたのですが、妻が不自由になった時に車が必要だと突然思い立ち、60才過ぎてから免許を取りに行きました。半年以上かかったと思いますが、無事に免許を取得していました。今思い出してもパワーが凄かった祖父だったと思います。 祖母はその正反対で、家にこもりきりのインドア派でした。出掛けない理由が「ご近所さんとの付き合いが嫌い」だったそうです。必ずうわさ話になり、誰かの悪口を言うのが嫌だったのだそうです。今も昔も何だか変わりません。

 祖母は、内向的でしたので、あーでもないこーでもない、ああすればよかった、こうしたらよかったといつもたらればを言っていました。出掛けないで一日中家にいてテレビを観ているだけですから、祖母は何の進展も失敗もないわけです。今思えば、想像することが唯一の楽しみだったのかもしれません。 すると決まって祖父が言います「たらればばかり言ってないでやってみればいいんだよ。やらないなら言うな!」とピシャリ。

おばあちゃん、かわいそうと思いつつ、私もこれには同意見でした。

 あの時、ああしていたら上手くいってたかなぁとか、、、中学の時、自分の好きな人に「〇〇さんに付き合って欲しいって言われてるんだけど、どうしたらいい?」と聞かれ「付き合ってみたらいいんじゃない?」なんて言っちゃって、自分が好きと言えなくて後悔したなぁ。両想いだったんじゃないか!?と後で思いました。

 いくら考えても結局、何もしなかったら何も起こらないのです。くよくよしているんだったら行動あるのみ。でも怖いですよね。やっぱり。

 そう思った時に、祖父の「やらないなら言うな!」という言葉を思い出します。出来ないなら言わない。やらないなら口に出さない。たらればは言わない事にしています。失敗したら「もう、済んだ事」だと割り切ります。失敗が続いて辛い時もありますが、あとで振り返ると、やってみて良かったなと思います。あの時やっておけば良かったと思うより、やってみたけどダメだったという方が、自分が成長出来ている気がするし、自分のやった事を人のせいにしないで、受け止められている気がします。

色々な意味で毎日が、修行みたい。無理はしないけれど、悔いのないように生きていたいなぁ。

 

いくつになってもホットケーキは頼んでしまうものですね

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